認知症とは、記憶、見当識、理解、計算、学習能力、言語、認識など、脳に障害が起こる病気です。知的機能が慢性進行性に低下することによって、生活上の機能が低下してしまう状態になります。そして、行動異常や、精神変調を伴うことが多々あります。
認知症は、初期は、家族には気付かれず、本人が思い出せないという、歯がゆい思いをするところから始まります。そして、家族がおかしいと感じた頃には、本人は、家族が気付いているということを、理解できないくらい、進行していると言われています。
そして、本人が一時的に、正常な状態に戻ったとき、家族にすまないないという気持ちを持ちますが、次の瞬間には、また判らなくなってしまうのです。これまでは、こういった認知症は、改善できないとされてきました。
しかし、認知症にも、音楽療法は効果的とされています。90歳の男性が、認知症の障害が進み、不眠症で、睡眠薬が投与され、便秘の下剤を飲むほどになってしまったそうです。その時、1日2時間から4時間、オルゴールの音楽療法を始めたところ、身体中が温かくなることから始まり、1ヵ月後には、睡眠薬が要らなくなりました。また、その後、便秘も見事に解消したそうです。
また、痴呆症の主な症状といえる、ボケの症状も薄れていき、頭がはっきりしました。また、それだけではなく、難しい熟語や、おつりの計算、昔会っていた友人を思い出したり、1人で散歩からも帰って来るなど、家族が驚くほどの変化があったそうです。
このように、通常の治療では、考えられないことですが、認知症だけではなく、アルツハイマー病も、大きく改善されたと事例もあります。もし、認知症で悩んでいる方がいらっしゃったら、オルゴール療法を試してみるのもいいかもしれません。
好きな音楽を聴いていると、楽しい気持ちになったり、スッキリした気持ちになったというような経験は誰にでもあると思います。音楽には、不思議な力が秘められています。この力を最大限に利用し心身共に健康に導いていく治療法のことを、音楽療法とよんでいます。また、音楽を聴くだけでなくて楽器を弾いてみたり、歌を歌ってみたりすることなども音楽療法に含まれます。
音楽療法は、最近では、いろいろな医療現場において、取り入られています。そして大変注目されている治療法の1つです。音楽が癒しに使われた歴史は、かなり古くさかのぼります。3000年前のユダヤ王サウルのうつ病を、ダビデという羊飼いの若者が、ハーブの調べで治したことは、現代でも語り継がれているお話なのです。古代ギリシャのアリストテレスは、音楽には身体に溜まった悩みやもやもやを吐き出してスッキリさせる効果があることを発見し、カタルシス効果と名付けていました。
また、中世時代においてはいろいろな面で、キリスト教に強く支配されていた時代です。病気に対する考え方も同様でした。それがルネッサンス期に移行してから画家達による解剖図といった美術と医療、そして坐骨神経痛の患者の患部の上で、フルートを演奏して治癒したというように音楽の総合的な活動が注目され始めます。近代では、音楽療法の主役は、アメリカへと移りました。その当時の大統領のジョージワシントンも音楽療法に興味を示しており軍隊などにも使われ始めました。現代では、医療において、軍隊だけでなくて精神疾患をもつ患者のレクリエーションとして利用されています。