音楽療法士とはどんな資格なのでしょうか。音楽療法士は日本音楽療法学会などによって認定されている民間の資格です。日本音楽療法学会では、独自の認定規則により書類審査と面接試験によって審査を行っています。そして音楽療法士の認定をしているのです。また、音楽療法士養成コースをもっている認定校の卒業者の場合は認定音楽療法士(補)認定試験合格してから3年間のあいだ音楽療法活動の臨床経験を積むと学会の審査を経てから正式に音楽療法士として認定されることになっています。音楽療法士の資格は5年に一度、更新する必要があります。
音楽療法士は日本音楽療法学会だけではなくて大学や専門学校にも卒業を要件として音楽療法士を認定している場所もあります。岐阜県や兵庫県などのように自治体として認定しているところもあります。音楽療法士はまだ国家資格ではありません。そして認定が始まってからの歴史も浅いので資格としての認知度も低いです。音楽療法自体の成果についての認知度もあまり高くないようです。
そのため、残念ながらこの資格だけでは就職することは難しいようです。まだまだボランティアの域を出ていないといえるでしょう。けれども音楽という身近でなじみやすい素材をつかってセラピーやリハビリを行っている音楽療法は、その成果が正当に評価されるようになっていけば急速に普及していくとことでしょう。いまの時点では、介護福祉士や保育士、教員などの資格に上乗せする形でこの資格を取得すれば対象者に対してより深くて専門性を持ったアプローチができるようになると考えられています。
好きな音楽を聴いていると、楽しい気持ちになったり、スッキリした気持ちになったというような経験は誰にでもあると思います。音楽には、不思議な力が秘められています。この力を最大限に利用し心身共に健康に導いていく治療法のことを、音楽療法とよんでいます。また、音楽を聴くだけでなくて楽器を弾いてみたり、歌を歌ってみたりすることなども音楽療法に含まれます。
音楽療法は、最近では、いろいろな医療現場において、取り入られています。そして大変注目されている治療法の1つです。音楽が癒しに使われた歴史は、かなり古くさかのぼります。3000年前のユダヤ王サウルのうつ病を、ダビデという羊飼いの若者が、ハーブの調べで治したことは、現代でも語り継がれているお話なのです。古代ギリシャのアリストテレスは、音楽には身体に溜まった悩みやもやもやを吐き出してスッキリさせる効果があることを発見し、カタルシス効果と名付けていました。
また、中世時代においてはいろいろな面で、キリスト教に強く支配されていた時代です。病気に対する考え方も同様でした。それがルネッサンス期に移行してから画家達による解剖図といった美術と医療、そして坐骨神経痛の患者の患部の上で、フルートを演奏して治癒したというように音楽の総合的な活動が注目され始めます。近代では、音楽療法の主役は、アメリカへと移りました。その当時の大統領のジョージワシントンも音楽療法に興味を示しており軍隊などにも使われ始めました。現代では、医療において、軍隊だけでなくて精神疾患をもつ患者のレクリエーションとして利用されています。