高齢者の音楽療法

高齢化の進行に伴い、介護保険制度が本格的に制度化され始め、それと同時に、高齢者福祉の現場などにおいては、質の高いサービスが求められるようになってきました。そんな中、最近、高齢者施設等の医療現場では、音楽療法が急速に広まってきています。様々な研究、事例報告等により、音楽療法が効果的な治療の一助となることが証明され始め、介護やケアの1つの方法として、取り入れられるようになってきました。音楽療法が、生活の質の向上に役立つことなどが、その理由として考えられます。

 

音楽療法の間口は、大変広く、その内容は多岐に渡ると言われています。音楽療法は、主に、音楽を聴くという受動的な方法と、実際に本人が、歌ったり楽器を演奏したりするといった、能動的な方法とに分けられます。音楽療法の受動的な方法は、単調な日々を過ごしがちな施設の入居者に対して、一日の生活リズムに応じて、音楽を聴かせることで、BGMの効果から、気分転換や、情緒の安定に効果があると言われています。また、明るい気持ちになることで、夢や希望を抱かせるのにも効果的です。

 

また、能動的な方法の場合は、歌を歌うこと自体が、呼吸運動などを円滑にします。また、心肺機能を高め、歌唱や曲にかかわる会話により、物の名前や、曜日、日時、季節感などの現実見当意識を取り戻すことができるという効果が期待できます。

 

高齢者施設での音楽療法では、広めの部屋に入居者が集まり、セッションを行います。通常40分から60分程度で、音楽療法師が、挨拶しながらイントロに入り、効果音で五感を刺激します。これによって、入居者の反応や、体の調子を把握することができると考えられています。

 

その後、ストレッチなどの運動もあわせて行い、入居者がなじみの歌を歌ったりします。そして、最後には、楽しく過ごした時間に感謝して、再会を約束し、終了します。これを何回か繰り返すことが、高齢者が元気に過ごせる秘訣になっているようです。

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