音楽療法のコンサート

最近、音楽療法は、代替・補完療法の1つとして注目を浴びるようになってきました。日本音楽療法学会による認定制度も、今年で、11年目を迎えます。しかし、実は、実際には、音楽療法について、どのような形で、医療現場に音楽が導入されているのかについては、あまり詳細には知られていません。

 

さまざまなミュージシャンを招いて、毎週土曜日に、30分ほどのステージを2回、「土曜コンサート」を行っているというところがあります。1回は、ホスピスの患者とその家族に向けて、もう1回は、病院のロビーにおいて、入院患者と地域住民に向けて行われており、すべて無料で鑑賞することができるそうです。

 

その日、コンサートで演奏をしていたのは、ピアニストの重松壮一郎氏でした。彼は、即興演奏家で、コンセプトは、「生きとし生けるものすべてとの共鳴から音を紡ぐ」だそうで、1年の半分を、日本全国ツアーで過ごしているという、素晴らしい音楽家です。

 

ホスピス患者を対象としたコンサートは、ホスピス病棟内のラウンジに、比較的、体調のよい入院患者と家族が集まり、行われました。他にも、患者様の中には、車椅子、さらには可動式ベッドで演奏に耳を傾ける人もいたそうです。

 

演奏を終えた後、重松氏は、「人生の最期に聴く音楽が僕の演奏になるかもしれないと考え、精一杯弾きました。僕と患者さんでは、時間の重みがまったく違うし、演奏家として、死にものぐるいで精進しなければいけないということを再確認した30分間でした」と語ったそうです。

 

そして、その後、行われた二回目の病院ロビーでのコンサートには、入院患者を始め、地域住民ら50名近くが集い、重松氏の奏でる即興演奏に聞き入っていたそうです。

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